2018年7月31日火曜日

十円硬貨で放熱、でも送風の方がいいんじゃないの?

発熱するスマホやノートPCに十円硬貨を乗せて放熱する方法があるらしい。十円硬貨は銅製なので熱伝導率が高くスマホやノートPCの熱を下げる効果が期待できる、ということらしい。

だが、放熱は期待する程にはできてない。熱を十円硬貨に移すことで発熱源の温度が下がった、これは熱交換が行われたということになる。しかし十円硬貨の温度が上がるのが早いので、しばらくするとあまり温度は下がらなくなる。
発熱源から十円硬貨へ熱交換がうまくいかなくなるということだ。外気への放熱が期待する程ではないためこうなる。

【銅よりもアルミの方が早く熱を逃がす】
放熱に使われるヒートシンクの素材はアルミニウムが使われることが多い。ヒートシンクの役割として、放熱できて熱容量が小さい素材であることが必要で、これを簡単に書くと熱が伝わりやすくて熱を貯めにくい(冷めやすい)金属が使われるということ。

熱伝導率 [W/m・K]  はアルミニウムが 236 銅が 398 で、銅の方が熱伝導率が高い。しかしアルミの方が質量が小さいので熱容量は小さくなる
アルミの方が熱容量が小さく、熱し易く冷め易いということがわかる。アルミの方が放熱用途に向いているというわけだ。方や銅の場合だが、熱伝導率はアルミよりも優れているが熱容量がアルミよりも大きく、これはアルミよりも熱が冷めにくいということになる。

PC内部のCPUの放熱にヒートパイプというものが使われていることを知っている人もいるだろう。このヒートパイプは銅製だ。銅の熱伝導率はアルミよりも大きく、要するに熱が伝わりやすい。このヒートパイプにアルミのヒートシンクが付いて放熱を行うようになっている。前述したように、アルミの方が熱を貯めにくいから冷めやすい。(←ヒートパイプにつながるヒートシンクも銅だったことが判明。鉄のものもあるらしい。)


ちなみに、アルミと銅を直接接触させると局部電池が形成されて電食が発生することがある。しかし、十円硬貨と一円硬貨を接触させた程度では問題ない。小銭入れの十円硬貨と一円硬貨が電食を起こして、お互いが腐ったなんて話を聞いたことはないから。

【樹脂製のケースやカバーは放熱の邪魔になる】
スマホケースやカバーの材質でポリカーボネート製のものは放熱ができなくなるので要注意である。ポリカーボネートの熱伝導率 [W/m・K] は 0.19 。スマホケースやカバーは真夏にダウンジャケットを着ているようなものだ。

ちなみに、熱さまシートを貼って小型の送風機で風を当てる方が確実に冷やせる。熱さまシートのゲル状の部分が発熱部位に密着して接触率を上げ、効率よく熱伝導を行い、送風によってゲルの水分が蒸発して気化熱により温度が下がるというわけだ。だがオススメはしない、ゲルにいろんなものが混ざっているから、接触部分の変色とかあるかもしれない。



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