2016年7月29日金曜日

ヒポクラテスの誓い

相模原市の障害者施設で凄惨な事件が起きた。許しがたい犯行である。

さて、それはそれとして、絶対に許せないことだが、実はこの事件には許せないことが別にある。

事件を起こした犯人が以前措置入院させられていた病院のスタッフに「ヒトラーの意思が2週間前に降りてきた」と話していた、そういうことをマスコミに話したという部分がまず問題だ。
自分は医療関係者ではないが、ネット検索すれば「守秘義務」なんてものはすぐに出てくる。
病院の人間であるなら、もしくは医療に携わる人間ならば、
刑法134条(秘密漏示)第1項  
「医師、薬剤師、医薬品販売業者、助産婦、・・・の職にあった者が、正当な理由がないのに、その業務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密を漏らしたときは、6月以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。」
これを知らないわけはあるまい。
ヒトラーの意思が如何の斯うの(どうのこうの/あれこれと言い立てる様のこと)と話したということをマスコミに開示するのに正当な理由があったのかどうか、そこも問題だ。正当な理由はないと私は考えている。単に「思想的な歪みを持つ人物」というレッテル貼りをしたいだけではないのか。そもそもそんなことを勝手に口外してしまう病院のスタッフが存在しているのかも信じがたい。

事件を起こした犯罪者には一切のプライベートは無いとでも言うのだろうか。鼻の穴からケツの穴まで、何でもかんでも開示しろとでも言うのだろうか。実にいやらしい。

後述となったが、「ヒポクラテスの誓い」について。
「治療の機会に見聞きしたことや、治療と関係なくても他人の私生活について洩らすべきでないことは、他言してはならないとの信念をもって、沈黙を守ります。」と「ヒポクラテスの誓い」に述べられているというのがそれだ。

特に個人のプライベートな部分に深く入り込む精神科などにおいては、守秘義務を守ってくれないのであれば、患者は何を信じて独白すればいいのだろうか。「誰にも話しませんから」とかは建前の話でしかなくなってしまうくらいに危ういものになったのではないのか。

報道側も医療従事者には守秘義務があることくらいは知っていると思うのだが。

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